大切な人との会話が
昨日観たテレビの中の話だけで終わってしまったとしたら
おそらく私は、少しさみしい気持ちになると思います。
私が大切な人に与えた言葉が
読み終わった本に描かれていた事だけならば
ためになる知識かもしれないけれど
その方が私に求めたものではないかもしれません。
大切な人に伝えた何かが
私の師から教わったこと、そのままであれば
たとえ自分の言葉のように、流暢に語ったとしても、
盗みを働いたかような後ろめたさが残るのです。
身体で体験し、心で感じ、頭で咀嚼し磨いた言葉には、
命が吹き込まれたように
血がかよっているかのように
温かさが生まれます。
その時初めて、その方と心が通じあうことができるのだと思います。
今日は何を語りましょうか。
大切なひとりの前でも
大勢の前に立たせていただいたときでも
そんな自問自答から始まるのです。
- Noriko -