ある日のヨガ解剖学アカデミーの打ち合わせ。内田かつのり師匠からパレスホテルのラウンジに召集がかかりました。
師匠は常々私たちに、"背伸びが必要な経験"をさせてくださいます。食事をするお店も、打ち合わせをする空間も、自身のヨガメソッドであるアナ骨®も、人が上に上にと成長をしていくためには、「背伸び」が必ず必要なんだと教えてくださいます。
人には適応能力があるもので、初めは居心地が悪くても、
「必ずそれに見合った人間になるもんだよ!」と。
こんな先生のもとで可愛がっていただく私たちは、本当に幸せ者です。
ホテルにはドレスコードというものがあります。上質な時間を過ごしてもらいたいホテル側と、上質な時間を過ごしたい客側の、共通認識のもとに設けられた約束事です。
突然の召集がかかった私たちは「こんな服装でだいじょうぶかな...」と恐る恐る向かいましたが、ホテルのスタッフさんは快く迎え入れてくれました。
スマートカジュアルでOKなラウンジには、気取らずお茶を楽しむこなれた客たちもいれば、
私たちのように少々緊張気味に良質な空間を過ごす客もいます。
いざ中に通されるとぎこちないもので、けれど無理に見栄をはるのもまた不自然なもの。
この場の雰囲気になじむための ”佇まい” は、残念ながら、「どなたでもどうぞ」というスタンスのファミレスでは、養うことはできません。
背伸びをして、何度もこの場に来ることで、初めて養われるのかと思います。
あるヨガスタジオを経営している男性に「どうしたら、のりこさんのように、素敵なお客さまばかりを集めることができるんですか?」と尋ねられたことがあります。写真でしか見たことのないはずですが...キリリとした真剣な空気感がいつも伝わってくると教えてくれました。
ヨガスタジオにも、ファミレスのような「どなたでもどうぞ」というチェーン店もありますし、私自身、年齢や体力、経験値などは、一切問うていません。
ですが、修練や自己研鑽という目的をお持ちのかただけがお入りいただける、高い敷居があることは自覚しております。そういったお客様たちに心地よくお過ごしいただくための、私とお客様との間で生まれた約束事が存在するのは確かです。
堂々とした佇まいをされる方もいらっしゃいますが、おそらくはほとんどの方が、背伸びをして食らいつくように頑張ってくださっているのではないでしょうか。
そうでなければ、ヨガが今の自分よりも輝くためのツールになることは、あり得ないからです。
まさにこれを「ドレスコードですね。」とおっしゃったお客さまがいらっしゃいました。
師匠の教えがこんなところに活きているのかと思うと、嬉しくなりました。
自己研鑽に、あなたが本来持っている適応能力を活用しない手はありません。
どうぞウンと背伸びをしにいらしてください。
ちなみに私はファミレスが大好きです。でも、そればかりではいけないんです。
良質な女性へと近づきたいと願う女性の、高品質な時間。
そんな秘密のパーティへようこそ。